行政書士が遺産整理業務を出来る理由を総務省の通知等から解説!   

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「行政書士って確かお役所の申請を手伝ってくれる人じゃなかったっけ」
「遺産の整理が思いのほか大変で困ってるんだよ」
「どんな根拠があって行政書士は遺産整理業務をおこなっているんだろう」

すこし年配の方の間では、行政書士というと「代書屋さん」というイメージをお持ちの方もいるようです。

実際に行政書士の成り立ちをひも解くと、明治時代の代書人制度にたどり着きます。

報酬を得て誰かの代わりに書いてあげる、という仕事から始まったのですね。

しかし近年ではより国民の生活に密着した法務サービスが求められるようになり、行政書士の仕事の内容も変化してきました。

特に遺産整理業務は行政書士が多く活躍している分野ですが、数年前までは書類作成でもないのになぜ行政書士が絡んでいるのか、という疑問も現場レベルでは聞かれたようです。

このコラムでは行政書士の仕事内容と遺産整理業務のかかわりを学び、2023年に発表された総務省見解の背景と解釈を説明していきます。

行政書士の仕事の種類とは?

そもそも、行政書士の仕事の範囲はどう規定されているのでしょうか。

日本行政書士会連合会のホームページによると、ざっくりと3つに大別されます。

参考>>>https://www.gyosei.or.jp/info/service

官公署に提出する書類の作成とその代理、相談業務

これが行政書士しかできない「独占業務」であり、この印象が強いので行政書士イコール書類作成というイメージを持たれている方が多いのかもしれません。

実は日本の許認可申請の種類は1万以上あると言われており、その申請のエキスパートとして行政書士は大きな存在感を持っています。

代表的ものには不動産関係、営業許可関係、法人設立関係の申請書類があります。

皆様の周りにも飲食店を開業するために飲食店営業許可申請を行政書士に頼んだことがある方もいるのではないでしょうか。

権利義務に関する書類の作成とその代理、相談業務

権利を発生、変更、存続、消滅させる意思表示をもつ書類も行政書士は作成します。

具体的な例の一つとして遺産分割協議書が挙げられ、締結されるとすべての相続人は遺産分割協議書の内容に従って遺産を分ける義務を負います(ただし、相続人全員が同意すれば遺産分割協議のやり直しも可能です)。

その他にも遺言書、売買契約や贈与証書、内容証明なども権利義務を発生させる書類であり、その作成も行政書士は扱っています。

事実証明に関する書類の作成とその代理、相談業務

事実を証明する書類とは、具体的には実地調査に基づく各種図面(位置図、案内図、現況測量図)や財務諸表、会社の定款といったものがあります。

当時者本人でも作成することができますが、行政書士の社会的信用を背景に事実を証明してもらうことで後の交渉などをスムーズに運ばせることができます。

さて、これまで3つの業務の説明をしてきましたが、全てに「相談業務」が含まれていることに気づいていただけましたでしょうか。

実際には依頼者様が「こういう申請がしたいのでこの書類を使って申請書を作成してほしい」と最初から踏み込んで切り出していただくことは稀で、むしろ「こういうことがしたいのだがどうしたらいいだろうか、なにか申請する必要があるのだろうか」という相談から始まることが多数です。

行政書士は「法律関係の身近な話し相手」としての側面を持っているのです。

遺産整理業務と行政書士の仕事は密接に関係している

さて、改めて遺産整理業務をひも解いていくと、行政書士の仕事と密接に関連していることがわかります。

例えば遺産整理業務に役に立つ相続人関係図ですが、これは亡くなった人と相続人の関係を示す事実証明に関する書類に該当します。

行政書士でなくても作成することはできますが、戸籍を取り寄せながら一つ一つ関係を確認して書面に書き起こしていく作業は大変な労力を要します。

行政書士であれば戸籍を読み解くことに慣れているので、適任だと言えます。

また、遺言がない場合は相続人全員で遺産の分け方を話し合い合意に至る必要がありますが、この合意内容が書かれた書類が遺産分割協議書であり、行政書士の業務範囲である権利義務に関する書類に該当します。

相続人同士で争いがあるような場合は行政書士は代理して交渉することができませんが、士業同士の繋がりで弁護士の紹介が可能です。

その他にも、遺産の範囲を確定させるために重要な財産目録は、亡くなった人(=被相続人)の財産が存在するという事実を証明する書類なので行政書士は相談をうけたり作成をすることができます。

実務レベルの混乱を解消するため総務省見解が発表された

このように遺産整理業務に行政書士は密接に係わることができますが、ともあれ、実務の現場では当該業務に行政書士が関与することに疑問を呈す場面がありました。

行政書士は書類を作成するだけの仕事。という誤解により、遺産整理業務は直接的な書類作成ではないのでなぜ行政書士が係わってくるのだという具合です。

総務省の見解とは

そこで行政書士の団体である日本行政書士連合会から行政書士を統括する総務省に対し、関係各所へ遺産整理業務を含む財産管理業務や成年後見人等は行政書士の業務範囲であるとの見解を周知してもらうよう要望をし、2023年3月に総務省見解が示されることになりました。

総務省見解に関して>>>行政書士が業として財産管理業務及び成年後見人等業務を行うことについて

結論としては、行政書士が財産管理業務(遺産整理業務を含む)及び成年後見人等業務を行うことに支障なし、です。

その根拠としては行政書士法施行規則第12条の2第4号が挙げられています

(業務の範囲)
第十二条の二
四 行政書士又は行政書士法人の業務に附帯し、又は密接に関連する業務

この「業務に附帯し、又は密接に関連する業務」の中に書類作成以外の部分も入ってくるということであり、実際の実務では依頼人から相談を受けたりアドバイスをしたりといった業務を既に行っている行政書士にとって、総務省からこのような再確認をもらうことは今後業務を進めていくうえで大いにプラスになりました。

遺産整理に係る具体的な例示

更にこの総務省見解には、行政書士が遺産整理業務に係わる具体的な例が示されています。

行政書士が業として行う財産管理業務の例としては、行政書士が同法第1条の2及び第1条の3第1項(第2号を除く。)に規定する業務として行われる相続財産目録、遺産分割協議書、公正証書遺言書等の作成等に関連して管財人等に就き、民法等の規定に基づき当該管財人等として行う相続財産の調査等が挙げられる

だいぶ踏み込んだ例示であり、このような総務省見解が各都道府県の行政書士担当部局や全国銀行協会に伝わったことで業務に関するグレーな部分がクリアになりました。

遺産整理に関連して行政書士職務基本規則も改定

呼応するように、日本行政書士会連合会も2024年4月1日に新たな行政書士基本規定を施行しています。

参考>>>行政書士職務基本規則

遺産整理業務に特化して述べてあるわけではありませんが、書類作成以外の依頼人へのサポートや財産管理について具体的記述があり、遺産整理業務を進める上での指針としてプラスに働いていると言えます。

さっそく、いくつかの条文を見てみましょう。

第 28 条
行政書士は、依頼の趣旨を実現するために、的確な法律判断に基づき、説明及び助言をしなければならない。
第68条
行政書士は、財産管理事務を行う場合には、自己又は自己の管理する他の財産と判然区別可能な方法で個別に保管する等、善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。
2 行政書士は、前項の事務執行中、本人の財産又は本人に対する第三者の権利を譲り受ける等、本人と利益相反する行為をしてはならない。
3 行政書士は、第1項の管理に関する記録を備え置き、依頼者等へ報告しなければならない。
4 行政書士は、財産管理事務を終了したときは、遅滞なく、金銭の清算、物品の引渡し及び預った書類等の返還をしなければならない。

依頼人には書類作成以外に説明や助言といったサポートを行うべきこと、また、財産管理業務を行う場合の細かな規定があり、行政書士の業務として財産管理業務が含まれている事が見て取れます。

円滑な相続を達成するために行政書士を活用しよう

遺産整理業務は行政書士の業務範囲であり、総務省見解もそれを支持しています。

独占業務ではないので相続人自身でも他の士業でも遺産整理業務を行う事は可能ですが、行政書士は街の法律家と言われるくらい皆様の生活に近いところにいる専門家です。

あわせて読みたい>>>遺言書作成は誰に相談すべき?専門家・士業ごとの特徴を解説!

遺産整理業務は相続が始まってからスタートという印象が強いですが、相続は亡くなる前から準備しておけばおくほど円滑に進むもの。

身近な行政書士に相談いただければ、遺言や任意後見制度といった法律の観点からのサポートがあり安心して相続の準備が可能になります。

長岡行政書士事務所は相続の経験が豊富にあり、印鑑一つで済む依頼者様に負担の少ない相続のお手伝いを目指しています。

もし不安や疑問点がございましたら、是非当事務所にご相談ください。

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この記事の執筆・監修者
長岡 真也(行政書士)

長岡行政書士事務所代表。1984年12月8日生まれ。
23歳の時に父親をガンで亡くしたことから、行政書士を志す。水道工事作業員の仕事に従事しながら、作業車に行政書士六法を持ち込んでは勉強を続け、2012年に27歳で合格。
当時20代開業者は行政書士全体の中で1%を切るという少なさで、同年開業。以来。「印鑑1本で負担のない相続手続」をモットーに、横浜市で相続の悩みに直面する依頼者のために、誠実に寄り添っている。最近は安心して相続手続したい方々へ向け、事務所公式サイト上でコラムを発信しており、相続手続の普及に取り組んでいる。

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