相続をするときに、悩みのタネになりやすいのが故人(被相続人)がどんな不動産を持っていたか、正確に把握できないことです。もし資産の把握漏れがあればトラブルにもなりかねません…。そんなときに使いたいのが「名寄帳」(なよせちょう)です。
名寄帳は、一言で言うと、市区町村ごとにまとまった不動産の一覧表のことです。
たとえば、横浜市にお住まいだった方が亡くなったとします。この場合、まず横浜市で名寄帳を取り寄せることになりますが、そこに記載されるのは、あくまで横浜市内にある不動産だけです。もし故人が川崎市にも土地や建物を持っていた場合、その情報は横浜市の名寄帳には載りません。
横浜市と川崎市はとなりの街ですから、自宅は横浜市でも、実家や相続で引き継いだ土地、投資用の物件が川崎市にある、というケースは決して珍しくありません。こうした場合は、川崎市にも名寄帳を請求して、故人の所有不動産を調べたほうが安心です。
そこで今回は、相続手続で必要となることもある名寄帳について、川崎市ではどのように請求するのか、窓口・郵送の3つの方法について解説します。
名寄帳の役割は「相続する不動産を調べる」こと
まず前提として、名寄帳について解説します。
名寄帳とは、市区町村がその区域内の土地・家屋を所有者ごとにまとめた一覧表です。
もとになっているのは、固定資産税を課すために作成される「固定資産課税台帳」で、これを所有者ごとに“名寄せ”したのが名寄帳です。
名寄帳には、固定資産税が課税されない不動産や、登記されていない建物(未登記建物)も記載されているため、故人の保有している不動産を探すのに役立ちます。
名寄帳の詳しい活用方法については、下記の記事でも解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:名寄帳とは?取得方法や相続時の活用方法、注意点を行政書士が解説!

川崎市で名寄帳を入手する方法
名寄帳は、その不動産がある市区町村で取得します。川崎市での取得方法は、次の2パターンです。
- 窓口で申請する
- 郵送で申請する
それぞれ詳しく見ていきましょう。(それぞれ、2026年9月時点の情報です)
※オンライン申請は、「固定資産課税台帳記載事項証明書」には対応しているものの、名寄帳の取得には対応していません
窓口で申請する
受付窓口
各市税事務所市民税課管理係・市税分室管理担当
各区役所市税証明発行コーナー
※行政サービスコーナー、出張所、支所の窓口では受け付けていないため注意してください
受付時間
月~金曜日:午前8時30分~午後5時
(祝休日・12月29日~1月3日を除く)
必要書類
証明交付・閲覧申請書(固定資産税・都市計画税)
窓口に行く人の本人確認書類(運転免許証など)
申請の根拠となる権利を確認できる書類の写し(納税者が亡くなったことが分かる除籍謄本、相続関係が確認できる戸籍謄本や財産分割協議書等など)
手数料
1件につき300円(納税義務者、資産の種類(土地/家屋)、年度ごとに1件)
※申請前に、公式HPで最新情報をお確かめください
参考:川崎市|【窓口申請】証明交付・閲覧申請書(固定資産税・都市計画税)
郵送で申請する
郵送申請先
担当区域「川崎区」「幸区」
かわさき市税事務所市民税課管理係
〒210-8576 川崎区砂子1-8-9 川崎御幸ビル2階
担当区域「中原区」
こすぎ市税分室管理担当
〒211-8570 中原区小杉町3-245 中原区役所3階
担当区域「高津区」・「宮前区」
みぞのくち市税事務所市民税課管理係
〒213-8576 高津区下作延2-7-60
担当区域「多摩区」「麻生区」
しんゆり市税事務所市民税課管理係
〒215-8576 住所:麻生区万福寺1-2-2 新百合トウェンティワン5階
必要書類
証明交付・閲覧申請書(固定資産税・都市計画税)
手数料相当分の定額小為替(1件につき300円)
返信用封筒
送付先確認書類(運転免許証など)
申請の根拠となる権利を確認できる書類の写し(納税者が亡くなったことが分かる除籍謄本、相続関係が確認できる戸籍謄本や財産分割協議書等など)
※申請前に、公式HPで最新情報をお確かめください
参考:川崎市|【郵送申請】証明交付・閲覧申請書(固定資産税・都市計画税)
相続手続に際して名寄帳の取得・確認にお困りの方は長岡行政書士事務所に相談!
ここまで、川崎市で名寄帳を取得する方法を解説してきました。手続きの全体像はつかめたかと思いますが、実際に進めようとすると、細かい確認事項が次々と出てきます。役所への確認は、基本的には平日しかできませんから、仕事をしながらだと大変でしょう。
また、実際の相続手続では、他にもやることが多々あります。名寄帳を取得すれば財産調査が完了するわけではなく、預貯金や有価証券など、不動産以外の財産についても調べる必要があり、その後には遺産分割協議や名義変更の手続きが控えています。
そのため、「平日に動く時間が取れない」「何から手をつければいいか分からない」という場合は、行政書士に相談するのも一つの方法です。横浜市の長岡行政書士事務所では、名寄帳の取得を含む相続財産の調査から、その後の相続手続きまで一貫してサポートしていますので、ぜひ一度ご相談ください。初回相談は無料です。


